定期健康診断結果報告書の書き方|記入例・電子申請・50人以上の義務

健康診断結果報告書の書き方を示す図解。健診の集計を見ながらパソコンで報告を入力する担当者のアイキャッチ 健康管理とメンタルヘルス
答え

定期健康診断結果報告書は、常時50人以上の労働者を使用する事業者が、定期健康診断(特定業務従事者の健康診断を含む)を行ったとき、遅滞なく、電子申請で所轄の労働基準監督署に出す報告です(労働安全衛生規則第52条)。受診者数、項目ごとの有所見者数、医師の指示人数、産業医の氏名などを記入します。50人未満の事業場は報告の義務がありません。

知りたいことから:記入する10の項目/電子申請の流れと記入例/必要な事業場と期限

この記事では、健康診断結果報告書の書き方を、記入する項目ごとに「どこから数字をとるか」で整理します。健診機関から届く結果の一覧があれば、ほとんどの数字はそこから拾えます。

根拠

法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

報告が必要な事業場と期限

Q1 その事業場(工場・支店など)で、常時50人以上の労働者を使用していますか?
はい → →Q2へ
いいえ → 定期健康診断の結果報告の義務はない
▼
Q2 定期健康診断(年1回)、または深夜業などの特定業務従事者の健康診断(6か月ごと)を行いましたか?
はい → 行うたびに、遅滞なく結果報告書を出す
いいえ → まだ出すものはない(雇入時の健康診断は報告不要)

1年に何回かに分けて健診を行う場合は、そのつど報告し、報告の回数を記入します。

項目決まり
対象常時50人以上の事業場(人数は事業場ごと、パートを含めて数える)
報告する健康診断定期健康診断、特定業務従事者の定期の健康診断(雇入時の健康診断は対象外)
期限健康診断を行ったあと、遅滞なく
出し方2025年1月から電子申請が義務(当面の間、難しい場合は書面も可)
出す先所轄の労働基準監督署
根拠

法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

健康診断結果報告が必要なときの図。常時50人以上の事業場は、定期健康診断と特定業務従事者の健診のたびに報告し、雇入時の健康診断は報告不要

記入する10の項目と、数字のとり方

項目(規則第52条)数字・情報のとり方
1. 労働保険番号労働保険の申告書などに書かれている番号
2. 事業の種類・事業場の名称・所在地・電話番号報告する事業場のもの
3. 常時使用する労働者の数健診を行った時点の事業場の人数(パートを含む)
4. 対象期間・その年の報告の回数・実施年月日健診を行った日(複数日なら期間)と、その年の何回目の報告か
5. 健診機関の名称・所在地健診を頼んだ病院・健診機関
6. 受診者数と、特定業務に常時従事する人の数受診した人の数と、そのうち深夜業などの特定業務の人の数
7. 項目ごとの受診者数と有所見者数聴力・胸部エックス線・喀痰・血圧・貧血・肝機能・血中脂質・血糖・尿・心電図ごとに、受けた人数と異常所見の人数
8. 有所見者の総数と、医師の指示人数いずれかの項目で異常所見があった人の数と、医師から再検査・治療などの指示があった人の数
9. 産業医の氏名・所属機関選任している産業医の情報
10. 報告年月日・事業者の職氏名報告する日と、代表者などの職と氏名
注意|ここで間違えやすい

有所見者の総数(項目8)は、項目7の人数を足したものではありません。1人が血圧と血糖の両方で異常でも、総数では「1人」と数えます。健診機関の集計表で「有所見者実人数」を確かめましょう。

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根拠

法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

有所見者数の数え方の図。Aさんは血圧と血糖、Bさんは血圧で異常。項目ごとでは血圧2人・血糖1人、有所見者の実人数は2人

電子申請の流れと、提出前のチェック

STEP 1

健診機関の集計を受け取る。受診者数、項目ごとの有所見者数、有所見者の実人数、医師の指示人数がわかる集計を頼んでおきます。

STEP 2

入力支援サービスで入力する。厚生労働省の「労働安全衛生法関係の届出・申請等帳票印刷に係る入力支援サービス」で、定期健康診断結果報告を選んで入力します。

STEP 3

e-Govから申請する。入力した内容を、e-Govを通じて所轄の労働基準監督署に電子申請します。

記入例(架空の工場、従業員120人)

架空の数字です。

項目記入の例
受診者数118人(2人は休職中で未受診)
特定業務に常時従事する人の数40人(夜勤のある人)
血圧の有所見者数21人
有所見者の実人数52人
医師の指示人数18人
健康診断結果報告書を出す前のチェックリスト
  • □ 事業場の人数が常時50人以上か確かめた
  • □ 定期・特定業務従事者の健診ごとに報告している
  • □ 有所見者の総数を、実人数で数えた
  • □ 産業医の氏名と所属を記入した
  • □ 報告の控えを保存した(健康診断個人票は5年保存)

義務(罰則あり) 報告をしない、またはうその報告をすると、労働安全衛生法第120条により50万円以下の罰金の対象になります。

根拠

法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

健康診断結果報告の流れの図。健診機関から集計を受け取り、入力支援サービスで入力し、e-Govで所轄の監督署に申請する

よくある質問

Q. 健康診断結果報告書は何人から必要ですか?

A. 常時50人以上の労働者を使用する事業場で必要です。人数は会社全体ではなく、事業場ごとにパートを含めて数えます。

Q. 健康診断結果報告書の提出期限は?

A. 定期健康診断を行ったあと、遅滞なく出します。何回かに分けて健診を行う場合は、そのつど報告します。

Q. 雇入時の健康診断も報告しますか?

A. 報告は不要です。報告の対象は、定期健康診断と、特定業務従事者の定期の健康診断です。

Q. 有所見者数はどう数えますか?

A. 項目ごとの有所見者数とは別に、いずれかの項目で異常があった人の実人数を数えます。1人が複数の項目で異常でも1人です。

Q. 健康診断結果報告書は電子申請が必要ですか?

A. 2025年1月から電子申請が義務です。ただし、当面の間は電子申請が難しい場合に書面でも報告できます。

まとめ:50人以上は健診のたびに、遅滞なく電子申請

POINT
  • 健康診断結果報告書は、常時50人以上の事業場が、定期健診のあとに出す報告です。
  • 特定業務従事者の健診も対象で、雇入時の健診は対象外です。
  • 受診者数、項目ごとの有所見者数、有所見者の実人数、医師の指示人数などを記入します。
  • 2025年1月から電子申請が原則で、入力支援サービスを使えます。

つまり、健診を頼むときに報告用の集計も頼んでおけば、健診のあとすぐに報告書を出せます。

S
シラス
電験三種・QC検定1級 / メーカーでパワエレ設計・品質保証 実務10年

メーカーで回路設計と生産技術(品質改善)に携わってきた経験をもとに、職場の安全と健康のルールを図解しています。法令は厚生労働省の資料と条文で確認し、根拠を示して説明することを大切にしています。

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