安全帯とフルハーネスの違い|6.75mの基準と旧規格の見分け方

安全帯とフルハーネスの違いを示す図解。足場でフルハーネスを正しく着けた作業者を描いたアイキャッチ 保護具と安全用品

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お悩み
こんなふうに思っていませんか?
  • 安全帯とフルハーネスは、何が違うのかわからない
  • 今使っている胴ベルトの安全帯は、まだ使えるのか知りたい
  • 何メートルからフルハーネスが必要なのか確かめたい
この記事でわかること
  • 安全帯・墜落制止用器具・フルハーネスの関係
  • 6.75mと5mの基準、旧規格品の見分け方
  • フルハーネスを使うときに必要な特別教育
結論|まず30秒でわかる答え

安全帯は、法令では「墜落制止用器具」という名前に変わりました。高さ6.75mを超える場所ではフルハーネス型を使うのが原則で、6.75m以下なら新しい規格の胴ベルト型も使えます。建設業はガイドラインで5mを超えたらフルハーネス型とされています。「安全帯」と表示された旧規格品は、2022年1月2日から使えません。

フルハーネスは、肩・胸・太ももなど体の何か所かをベルトで支える器具です。落ちたときの衝撃を体全体で受け止めるので、腰だけで支える胴ベルトよりも体への負担が小さくなります。

根拠

法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

安全帯・墜落制止用器具・フルハーネスの関係

名前がいくつも出てきて混乱しやすいので、まず関係を整理します。

名前意味
安全帯以前の法令での呼び方。今も現場では一般的な言葉として使われる
墜落制止用器具今の法令での正式な名前。落ちたときに体を止める器具
フルハーネス型墜落制止用器具の1つ。肩・胸・太ももなどで体を支える
胴ベルト型(一本つり)墜落制止用器具の1つ。腰のベルトで体を支える。6.75m以下で使える
注意|ここで間違えやすい

電柱などで体を支えながら作業する「U字つり」の胴ベルトは、墜落制止用器具には含まれません。体を支えて作業しやすくするための器具なので、落ちたときに止める器具(フルハーネス型など)とあわせて使います。

つまり、「安全帯」は昔の名前、「墜落制止用器具」は今の名前で、その中にフルハーネス型と胴ベルト型がある、という関係です。

根拠

法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

安全帯と墜落制止用器具、フルハーネス型と胴ベルト型の関係を示した図

何メートルからフルハーネス?6.75mと5mの基準

この表の見方:左の高さは、作業する場所の高さです。

高さ使う器具
6.75mを超える場所フルハーネス型が原則
6.75m以下フルハーネス型か、新しい規格の胴ベルト型
建設業で5mを超える場所ガイドラインでフルハーネス型とされている

判定フロー

Q1 高さ2m以上で、作業床(足場など)を設けるのが難しい場所での作業ですか?
はい → →Q2へ
いいえ → まず作業床や囲いで墜落を防ぐ。器具は補助として考える
▼
Q2 作業する高さは6.75mを超えますか?(建設業は5m)
はい → フルハーネス型を使う。特別教育も必要
いいえ → フルハーネス型か、新しい規格の胴ベルト型を使う

当てはめ例

この表の見方:どれも架空の例です。実際は作業ごとに、墜落のおそれと高さで判断します。

作業の例(架空)使う器具
工場の屋根(高さ8m)の点検フルハーネス型
倉庫の中二階(高さ3m)の端での荷物の受け渡しまず手すりを設ける。器具を使うなら新しい規格の胴ベルト型かフルハーネス型
建設現場の足場の組立て(高さ6m)フルハーネス型(建設業は5mを超えるため)
根拠

法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

安全帯とフルハーネスを高さで使い分ける図。6.75mを超えるとフルハーネス型が原則、建設業は5mを超えるとフルハーネス型

旧規格品の見分け方:「安全帯」と書いてあれば使えない

2019年に規格が新しくなり、古い規格の器具は2022年1月2日以降使えなくなりました。胴ベルト型だけでなく、フルハーネス型の旧規格品も使えません。

使えない(旧規格)

  • 製品の表示に「安全帯」と書いてある
  • 2022年1月2日以降は墜落を防ぐ器具として使えない
  • ロッカーの予備にも残っていないか確かめる

使える(新しい規格)

  • 製品の表示に「墜落制止用器具」と書いてある
  • 6.75m以下なら胴ベルト型も使える
  • 新しく買うときは「新規格に対応」を確かめる
手持ちの器具の点検リスト
  • □ 手持ちの器具の表示を見て、「安全帯」と書いてあるものを外した
  • □ 予備としてロッカーや車に置いてあるものも確かめた
  • □ 6.75m(建設業は5m)を超える作業には、フルハーネス型を用意した
  • □ フルハーネス型を使う人の特別教育の記録がある
  • □ 器具とフックを掛ける設備に異常がないか、使う前に確かめている
根拠

法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

安全帯の旧規格品と新規格品を製品の表示で見分ける図。安全帯と書かれたものは使えず、墜落制止用器具と書かれたものは使える
おすすめの道具

新しく買うときは、表示に「墜落制止用器具」とある、新しい規格に合ったものを選びます。タジマの「ハーネスGS 蛇腹 ダブルL2セット」(A1GSMJR-WL2BK・Mサイズ)は、フルハーネスと、伸び縮みする蛇腹式のランヤード2本のセットです。販売ページの表示では、厚生労働省の「墜落制止用器具の規格」に適合し、ランヤードはタイプ1(腰の高さ以上にフックを掛けて使う種類)、使用可能質量は100kg以下、参考適合身長は165〜175cmです。体格に合うサイズを選び、特別教育を受けたうえで、使う前に点検してから正しく着けてください。

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フルハーネスを使うなら特別教育が必要

高さが2m以上で作業床を設けるのが難しい場所で、フルハーネス型を使って作業する人には、特別教育(会社が行う安全教育)が必要です(規則第36条第41号)。

この表の見方:時間は安全衛生特別教育規程によります。合計6時間です。

区分時間
学科(作業・器具・災害防止・法令の知識)4.5時間
実技(器具の使い方など)1.5時間

義務(罰則あり) 特別教育をしないまま作業させると、労働安全衛生法第59条第3項の違反として、第119条により6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になります。

また、働く人自身も、墜落制止用器具を使うよう命じられたら使わなければなりません(規則第520条)。

根拠

法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

よくある質問

Q. 安全帯とフルハーネスの違いは何ですか?

A. 安全帯は以前の呼び方で、今は墜落制止用器具といいます。その中の、全身で支える型がフルハーネスです。

Q. 安全帯はまだ使えますか?

A. 「安全帯」と表示された旧規格品は、2022年1月2日から使えません。「墜落制止用器具」の表示を確かめます。

Q. フルハーネスは何メートルから必要ですか?

A. 高さ6.75mを超える場所では原則フルハーネス型です。建設業はガイドラインで5mを超えたらフルハーネス型です。

Q. 胴ベルト型はもう使えないのですか?

A. 高さ6.75m以下なら、新しい規格の胴ベルト型を使えます。旧規格品は高さに関係なく使えません。

Q. フルハーネスの特別教育は何時間ですか?

A. 学科4.5時間と実技1.5時間の、合計6時間です。会社が行うか、外部の講習を利用します。

まとめ:表示を確かめ、高さでフルハーネスか決める

POINT
  • 安全帯は今の法令では「墜落制止用器具」。フルハーネス型と胴ベルト型があります。
  • 6.75mを超える場所はフルハーネス型が原則。建設業はガイドラインで5mを超えたらフルハーネス型です。
  • 「安全帯」と表示された旧規格品は、2022年1月2日から使えません。
  • フルハーネス型を使う作業には、6時間の特別教育が必要です。

つまり、まず手持ちの器具の表示を確かめ、作業の高さに合った型を用意し、使う人に特別教育を受けさせれば安心です。

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シラス
電験三種・QC検定1級 / メーカーでパワエレ設計・品質保証 実務10年

メーカーで回路設計と生産技術(品質改善)に携わってきた経験をもとに、職場の安全と健康のルールを図解しています。法令は厚生労働省の資料と条文で確認し、根拠を示して説明することを大切にしています。

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