※この記事にはプロモーションが含まれています。
- 安全帯とフルハーネスは、何が違うのかわからない
- 今使っている胴ベルトの安全帯は、まだ使えるのか知りたい
- 何メートルからフルハーネスが必要なのか確かめたい
- 安全帯・墜落制止用器具・フルハーネスの関係
- 6.75mと5mの基準、旧規格品の見分け方
- フルハーネスを使うときに必要な特別教育
安全帯は、法令では「墜落制止用器具」という名前に変わりました。高さ6.75mを超える場所ではフルハーネス型を使うのが原則で、6.75m以下なら新しい規格の胴ベルト型も使えます。建設業はガイドラインで5mを超えたらフルハーネス型とされています。「安全帯」と表示された旧規格品は、2022年1月2日から使えません。
フルハーネスは、肩・胸・太ももなど体の何か所かをベルトで支える器具です。落ちたときの衝撃を体全体で受け止めるので、腰だけで支える胴ベルトよりも体への負担が小さくなります。
- 労働安全衛生法施行令 第13条第3項第28号(墜落制止用器具)
- 労働安全衛生規則 第518条・第521条
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」
- 福井労働局(敦賀労働基準監督署)「墜落制止用器具(いわゆる安全帯)を使用している事業場の皆様へ」
法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。
安全帯・墜落制止用器具・フルハーネスの関係
名前がいくつも出てきて混乱しやすいので、まず関係を整理します。
| 名前 | 意味 |
|---|---|
| 安全帯 | 以前の法令での呼び方。今も現場では一般的な言葉として使われる |
| 墜落制止用器具 | 今の法令での正式な名前。落ちたときに体を止める器具 |
| フルハーネス型 | 墜落制止用器具の1つ。肩・胸・太ももなどで体を支える |
| 胴ベルト型(一本つり) | 墜落制止用器具の1つ。腰のベルトで体を支える。6.75m以下で使える |
電柱などで体を支えながら作業する「U字つり」の胴ベルトは、墜落制止用器具には含まれません。体を支えて作業しやすくするための器具なので、落ちたときに止める器具(フルハーネス型など)とあわせて使います。
つまり、「安全帯」は昔の名前、「墜落制止用器具」は今の名前で、その中にフルハーネス型と胴ベルト型がある、という関係です。
- 労働安全衛生法施行令 第13条第3項第28号
- e-Gov法令検索「労働安全衛生法施行令」
- 福井労働局(敦賀労働基準監督署)「墜落制止用器具(いわゆる安全帯)を使用している事業場の皆様へ」
法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

何メートルからフルハーネス?6.75mと5mの基準
この表の見方:左の高さは、作業する場所の高さです。
| 高さ | 使う器具 |
|---|---|
| 6.75mを超える場所 | フルハーネス型が原則 |
| 6.75m以下 | フルハーネス型か、新しい規格の胴ベルト型 |
| 建設業で5mを超える場所 | ガイドラインでフルハーネス型とされている |
判定フロー
いいえ → まず作業床や囲いで墜落を防ぐ。器具は補助として考える
いいえ → フルハーネス型か、新しい規格の胴ベルト型を使う
当てはめ例
この表の見方:どれも架空の例です。実際は作業ごとに、墜落のおそれと高さで判断します。
| 作業の例(架空) | 使う器具 |
|---|---|
| 工場の屋根(高さ8m)の点検 | フルハーネス型 |
| 倉庫の中二階(高さ3m)の端での荷物の受け渡し | まず手すりを設ける。器具を使うなら新しい規格の胴ベルト型かフルハーネス型 |
| 建設現場の足場の組立て(高さ6m) | フルハーネス型(建設業は5mを超えるため) |
- 労働安全衛生規則 第518条(作業床の設置等)
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」
- 福井労働局(敦賀労働基準監督署)「墜落制止用器具(いわゆる安全帯)を使用している事業場の皆様へ」
法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

旧規格品の見分け方:「安全帯」と書いてあれば使えない
2019年に規格が新しくなり、古い規格の器具は2022年1月2日以降使えなくなりました。胴ベルト型だけでなく、フルハーネス型の旧規格品も使えません。
使えない(旧規格)
- 製品の表示に「安全帯」と書いてある
- 2022年1月2日以降は墜落を防ぐ器具として使えない
- ロッカーの予備にも残っていないか確かめる
使える(新しい規格)
- 製品の表示に「墜落制止用器具」と書いてある
- 6.75m以下なら胴ベルト型も使える
- 新しく買うときは「新規格に対応」を確かめる
- □ 手持ちの器具の表示を見て、「安全帯」と書いてあるものを外した
- □ 予備としてロッカーや車に置いてあるものも確かめた
- □ 6.75m(建設業は5m)を超える作業には、フルハーネス型を用意した
- □ フルハーネス型を使う人の特別教育の記録がある
- □ 器具とフックを掛ける設備に異常がないか、使う前に確かめている
- 労働安全衛生規則 第521条(取付設備の設置と随時点検)
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」
- 福井労働局(敦賀労働基準監督署)「墜落制止用器具(いわゆる安全帯)を使用している事業場の皆様へ」
法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

新しく買うときは、表示に「墜落制止用器具」とある、新しい規格に合ったものを選びます。タジマの「ハーネスGS 蛇腹 ダブルL2セット」(A1GSMJR-WL2BK・Mサイズ)は、フルハーネスと、伸び縮みする蛇腹式のランヤード2本のセットです。販売ページの表示では、厚生労働省の「墜落制止用器具の規格」に適合し、ランヤードはタイプ1(腰の高さ以上にフックを掛けて使う種類)、使用可能質量は100kg以下、参考適合身長は165〜175cmです。体格に合うサイズを選び、特別教育を受けたうえで、使う前に点検してから正しく着けてください。
フルハーネスを使うなら特別教育が必要
高さが2m以上で作業床を設けるのが難しい場所で、フルハーネス型を使って作業する人には、特別教育(会社が行う安全教育)が必要です(規則第36条第41号)。
この表の見方:時間は安全衛生特別教育規程によります。合計6時間です。
| 区分 | 時間 |
|---|---|
| 学科(作業・器具・災害防止・法令の知識) | 4.5時間 |
| 実技(器具の使い方など) | 1.5時間 |
義務(罰則あり) 特別教育をしないまま作業させると、労働安全衛生法第59条第3項の違反として、第119条により6か月以下の拘禁刑または50万円以下の罰金の対象になります。
また、働く人自身も、墜落制止用器具を使うよう命じられたら使わなければなりません(規則第520条)。
- 労働安全衛生規則 第36条第41号・第520条
- 労働安全衛生法 第59条第3項・第119条
- e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」
法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。
よくある質問
まとめ:表示を確かめ、高さでフルハーネスか決める
- 安全帯は今の法令では「墜落制止用器具」。フルハーネス型と胴ベルト型があります。
- 6.75mを超える場所はフルハーネス型が原則。建設業はガイドラインで5mを超えたらフルハーネス型です。
- 「安全帯」と表示された旧規格品は、2022年1月2日から使えません。
- フルハーネス型を使う作業には、6時間の特別教育が必要です。
つまり、まず手持ちの器具の表示を確かめ、作業の高さに合った型を用意し、使う人に特別教育を受けさせれば安心です。
メーカーで回路設計と生産技術(品質改善)に携わってきた経験をもとに、職場の安全と健康のルールを図解しています。法令は厚生労働省の資料と条文で確認し、根拠を示して説明することを大切にしています。


