ヘルメットの耐用年数は何年?材質別の交換時期と点検のポイント

ヘルメットの耐用年数を示す図解。古いヘルメットと新しいヘルメットを見比べる作業者のアイキャッチ 保護具と安全用品

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3年・5年・1年

樹脂製の帽体・FRP製の帽体・内側の着装体を交換する目安(日本ヘルメット工業会)。

答え

ヘルメット(保護帽)の耐用年数に法律の決まりはありませんが、日本ヘルメット工業会の目安では、ABS・PC・PEなどの樹脂製は異常がなくても3年以内、FRP製は5年以内、内側の着装体(ハンモック・ヘッドバンド)は1年以内に交換します。一度でも大きな衝撃を受けたものは、見た目に異常がなくてもすぐに交換します。

先に読む所:材質ごとの交換の目安/年数の前でも交換するサイン/飛来・落下物用と墜落時保護用

ヘルメットは、日光の紫外線や熱、汗、薬品などで、少しずつ材料が弱くなります。見た目が変わらなくても、いざというときに頭を守る力が落ちているため、年数で区切って交換します。

根拠

情報の確認時点:2026年10月。

材質ごとの交換の目安

日本ヘルメット工業会「保護帽の取扱いマニュアル」の目安です。年数は使い始めからではなく、製造年月から考えておくと安全です。

部分・材質交換の目安特徴
帽体:ABS・PC(ポリカーボネート)・PE(ポリエチレン)などの樹脂異常がなくても3年以内軽くて安い。紫外線や熱で劣化しやすい
帽体:FRP(ガラス繊維で強くしたプラスチック)異常がなくても5年以内熱や薬品に強い。重めで高め
着装体(ハンモック・ヘッドバンド・あごひも)異常がなくても1年以内汗や汚れで傷みやすい。部品だけ交換できる

材質と製造年月の確かめ方

ヘルメットの内側に貼ってある検定ラベルに、検定番号・製造業者名・製造年月・区分(飛来・落下物用、墜落時保護用など)が書かれています。材質は、帽体の内側の刻印や取扱説明書で確かめます。

当てはめ例

どれも架空の例です。

場面(架空)交換は必要か
ABS製で、製造から4年たったが見た目はきれい交換する(3年を過ぎている)
FRP製で2年目。足場から落としてひびはない交換する(大きな衝撃を受けた)
PC製で1年目。ハンモックが伸びている着装体を交換する(帽体はそのまま使える)
根拠

情報の確認時点:2026年10月。

ヘルメットの交換の目安の図。樹脂製は3年以内、FRP製は5年以内、着装体は1年以内

年数の前でも交換が必要なサイン

長野労働局 松本労働基準監督署のリーフレットの「交換の目安」をまとめました。

部分交換が必要なサイン
帽体亀裂・ひび・欠けがある
帽体衝撃の跡(へこみ・白くなった部分・変形)がある
帽体すりきずが多い、汚れがひどい、色が大きく変わった
帽体穴をあけた・塗装したなど改造した
帽体(FRP)ガラス繊維が浮き出している
衝撃吸収ライナー(発泡スチロール)変形・割れがある
着装体ハンモックが伸びた・汚れた、縫い目がほつれた、ヘッドバンドが傷んだ
あごひも傷んでいる、ひどく汚れている
注意|ここで間違えやすい

一度でも物が当たったり、高い所から落としたりしたヘルメットは、外から見てわからなくても、中の衝撃吸収ライナーがつぶれていることがあります。その場で使うのをやめ、交換しましょう。

根拠

情報の確認時点:2026年10月。

すぐに交換するヘルメットの図。ひびや欠けがある、落とした・当たった衝撃の跡がある、穴あけや塗装の改造をした、内装に伸びやほつれがある

飛来・落下物用と墜落時保護用

飛来・落下物用

  • 上から落ちてくる物、飛んでくる物から頭を守る
  • 衝撃吸収ライナーがないものもある
  • 高所作業には使わない

墜落時保護用

  • 転落したときの頭への衝撃をやわらげる
  • 衝撃吸収ライナーが入っている
  • 高さのある作業やトラックの荷台での作業で使う

ヘルメットは型式検定に合格したものを使います(施行令第14条の2)。高い所で作業する現場では、飛来・落下物用と墜落時保護用の両方に合格したヘルメットを選びましょう。最大積載量2トン以上の一定のトラックで荷の積み卸しをするときも、墜落を防ぐため保護帽の着用が義務です(規則第151条の74)。

会社のヘルメット管理のチェックリスト
  • □ 全員のヘルメットの製造年月を一覧にしている
  • □ 樹脂製は3年、FRP製は5年、着装体は1年を目安に交換している
  • □ 落としたり、物が当たったりしたら申し出て交換するルールがある
  • □ 高所作業やトラックの荷台作業では墜落時保護用を使っている
  • □ あごひもを締めて着用しているか、朝礼などで確かめている

義務(罰則あり) 上で他の人が作業している場所での作業などでは、会社は保護帽を着用させ、働く人も着用しなければなりません(規則第539条)。

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根拠

法令の確認時点:2026年10月。改正されることがあるため、最終的な判断は所轄の労働基準監督署に確認してください。

飛来・落下物用と墜落時保護用の違いの図。飛来・落下物用は上から落ちる物から守り、墜落時保護用は衝撃吸収ライナーで転落したときの衝撃をやわらげる
おすすめの道具

高い所で作業する現場では、飛来・落下物用と墜落時保護用の両方に合格したヘルメットを選びます。谷沢製作所(タニザワ)の「飛翔special エアライト」(1830シリーズ・ABS製)は、販売ページの表示では飛来・落下物用と墜落時保護用の両方の区分で、発泡スチロールの代わりに樹脂の「ブロックライナー」で衝撃を吸収する作りです。購入したら内側の検定ラベルで区分と製造年月を確かめ、あごひもを締めて正しくかぶってください。

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よくある質問

Q. ヘルメットの耐用年数は何年ですか?

A. 日本ヘルメット工業会の目安で、ABS・PC・PEなどの樹脂製は3年以内、FRP製は5年以内、着装体は1年以内です。

Q. ヘルメットの耐用年数は法律で決まっていますか?

A. 法律の決まりはありません。業界団体の目安にもとづいて、会社のルールとして交換の時期を決めます。

Q. ヘルメットの製造年月はどこで確かめますか?

A. ヘルメットの内側に貼ってある検定ラベルに、製造年月・検定番号・製造業者名・区分が書かれています。

Q. 落としたヘルメットは使えますか?

A. 大きな衝撃を受けたヘルメットは、見た目に異常がなくても中の衝撃吸収ライナーが傷んでいることがあるので交換します。

Q. ヘルメットの内装だけ交換できますか?

A. できます。ハンモックやヘッドバンドなどの着装体は、1年以内を目安に、部品として交換します。

まとめ:樹脂3年・FRP5年・内装1年、衝撃を受けたらすぐ

POINT
  • ヘルメットの耐用年数に法律の決まりはなく、業界団体の目安で交換します。
  • 樹脂製(ABS・PC・PE)は3年以内、FRP製は5年以内、着装体は1年以内です。
  • 大きな衝撃を受けたもの、ひび・変形・ひどい傷のあるものは、すぐに交換します。
  • 高所の作業では、型式検定に合格した墜落時保護用のヘルメットを使います。

つまり、ヘルメットの製造年月を一覧で管理し、年数と点検の両方で交換を決めることが大切です。

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シラス
電験三種・QC検定1級 / メーカーでパワエレ設計・品質保証 実務10年

メーカーで回路設計と生産技術(品質改善)に携わってきた経験をもとに、職場の安全と健康のルールを図解しています。法令は厚生労働省の資料と条文で確認し、根拠を示して説明することを大切にしています。

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